粉瘤とは皮膚の下に袋状のかたまりができる症状のことで、アテロームとも言われます。袋の中には皮膚の角質や皮脂などの老廃物が溜まっており、こぶのような状態になってしまいます。顔や首、耳の後ろや背中などにできることが多いですが、手や足など、体のどこにでもできる可能性があります。
放置していても、自然と小さくなることは通常はありません。
粉瘤ができているだけで特に症状のない場合もありますが、ばい菌に感染するとかゆみや痛みの原因となります。かゆみ、いたみなどの症状がある場合や粉瘤が大きくなってきている場合は治療が必要です。

患部が炎症して腫れている場合は、抗菌薬を使用して炎症を抑えます。
また粉瘤全体を取り除く手術も一般的に行われる治療方法です。手術といっても局所麻酔で行う簡単な手術ですので、20分～30分程度で終わり、もちろん当日にお帰り頂ける日帰り手術です。

粉瘤の手術費用の目安（3割負担の場合）です。手術費用は粉瘤の大きさや手術方法などによって前後します。

露出している部分の粉瘤（3割負担の場合）

2cm未満：5,310～5,910円
2～4cm未満：11,340～11,940円
4cm以上：13,410～14,010円

露出していない部分の粉瘤（3割負担の場合）

3cm未満：4,170～4,780円
3～6cm未満：11,340～11,940円
6cm以上：13,410～14,010円

※露出している部分とは、「顔、頭、首、肘関節から下、膝関節から下」の部位のことです。

粉瘤の手術は行う方がいいですか？

粉瘤はそのほとんどが良性腫瘍です。ですがばい菌に感染するリスクや徐々に大きくなる可能性、また極めてまれですが、悪性化したという例もあるため手術を行うのが無難だと考えられます。

手術の傷跡は目立ちますか？

形成外科という傷あとの治療なども専門的に行う科目の専門医師が、傷跡が目立たないようにしっかりと配慮した治療を行います。

治療に健康保険は使用できますか？

手術前後の診察や処方する薬、手術費用などすべてが健康保険の対象となります。

粉瘤は再発することはありますか？

何度も炎症を繰り返しているなどの理由で、まれに患部を完全に摘出することが困難な場合があります。その場合は再発することもあります。患部を完全に摘出できた場合は再発することはほぼありません。